新型コロナウイルス感染症の収束が見えない中、マスク着用や手指消毒、ソーシャルディスタンスの確保など、私たち個人個人ができることはある程度行ってきたことでしょう。
テレワークがそれなりに定着してきているものの、この時季エアコンの使用により職場や居室を密閉し且つ人が密集することで室内の二酸化炭素濃度が上がり、感染リスクが高まってしまいます。
そこで今回は、空気中の状態を数値化(見える化)することで、換気タイミングを知ることができるMATECH株式会社様の二酸化炭素濃度計「AirMoniter」について、約1ヶ月の使用を経たレビューを皆さんにシェアします。
こんな方におすすめ
- 室内の二酸化炭素濃度を見える化し安心な空間を築きたい
- 高精度かつ低価格な二酸化炭素濃度計を探している
- オフィスや室内の景観を損なわないデザインがいい
MATECH(マテック)について
MATECH(マテック)は、2016年に京都で設立されたクリエイティブとテクノロジーの会社。日本ベンチャー企業でありながら、日本、中国、インドなど国際性豊かなメンバーで構成されています。
同社は設計・開発に特化し、モバイルバッテリーの累計販売10万台を超える実績があります。
AirMoniterの特徴
チェックポイント
- 手のひらサイズのコンパクトさで設置場所を選ばない
- 高精度なNDIR方式のセンサーを採用
- 安心安全の日本開発
- 数値とLEDで状態を見える化
AirMoniterの外観
それではAirMoniterの外観から見ていきましょう。
他社製とのスペック比較
基本スペック | MATECH AirMoniter | A社 |
サイズ | (直径×厚さ)83×32mm 重さ144g |
(高さ×幅×奥行)110×98×48mm 重さ非公表 |
通信機能(アプリ連携) | ー | ○ |
電池容量 | 2400mAh | 1400mAh |
CO2センサー方式 | 非分散型赤外線(NDIR方式) |
各種測定項目を比較してみましたが、概ね近似値であることがわかります。
測定項目 | MATECH AirMoniter | A社 |
Co2 | 400~5000PPM | 350~5000PPM |
温度 | -10℃~40℃ | -9~50℃ |
湿度 | 20〜80%RH | 0〜99%RH |
測定間隔 | 1秒間 | 3秒間 |
Co2測定精度 | ±(50PPM) | ±(50PPM) |
AirMoniterの見方
二酸化炭素濃度だけでなく、温度・湿度もリアルタイムで表示します。
センサーランプでは、緑、黄色、赤と3種類に色分けしており、それぞれCO2濃度の状態を点灯表示します。緑から赤に向かって正常~異常時と判別できるようになっています。指標としては、センサーランプが黄色以上の場合は換気の目安として使用することが推奨されています。
こんな疑問はありませんか?
測定の精度について
NDIR方式を採用しています。NDIRとは、Non Dispersive InfraRed(非分散型赤外)の略であり、NDIR方式はそれぞれのガスが持つ特有の吸収波長領域を利用したガス濃度の計測方式です。ガス濃度を測定する方法は多々ありますが、それらのほとんどが化学変化やセンサー自体の変化が伴うため、測定対象のガスにも変化を及ぼします。それらと比較し、吸光度を測定するNDIR方式では対象ガスに変化を及ぼすことなく、濃度測定することが可能となっています。
液晶画面の明るさについて
視認性が良く、一目で数値を判別できます。また、本体上部のLEDセンターランプ(緑=良い、黄色=普通、赤=悪い)で目安を表示しています。
状態 | 良い | 普通 | 悪い |
計測範囲 | 400-700ppm | 700-1500ppm | 1500ppm以上 |
本体センサーランプ | グリーン | イエロー | レッド |
内蔵バッテリーの持ちは?
実測ではフル充電後、液晶画面を表示させた状態で、約1日持ちます。
最後に1ヶ月の使用を経て、、、
自宅で1ヶ月程度使用したところ、窓や扉を閉めきった状態で半日程度過ごしていただけでCo2濃度が上昇し、頭痛がするほどの疲労感が出始め、酸欠状態になっていることが数値からも見て取れることを実感しました。
良い点から言えば、液晶画面の輝度が高いこと、LEDによる可視化で今の空気がどのような状態にあるのかがすぐに判断できることです。
惜しい点として、内臓バッテリーの持ちが悪いことです。前述した通り、フル充電しても約1日持つかどうかでしょう。ただ、液晶画面をOFFにすることもできるので持続時間はある程度延びます。
もう一点、他社製と異なる点として、スマホやタブレットとの連携機能がありませんので、例えば危険域に達した場合は「ピー!ピー!ピー!」とアラーム音を鳴らしてくれると、より使い勝手が良くなるのでは?と感じました。
ですが、価格帯からすると二酸化炭素濃度計としての機能は申し分ない精度ですので、コスパのよい製品と言えるでしょう。
それではまた。
ココがおすすめ
測定精度が高いコンパクト・スタイリッシュな二酸化炭素濃度計